〜寺子屋ありがとう〜vol.1-2011.3
この度の震災につきまして、
お亡くなりの方にはお悔やみを、被災された方々にはお見舞いを心より申し上げます。
また今なお大変な思いをされている被災者の皆様に救援の手が差しのべられること。
そして一日も早い事態の収拾と、被災地の復興をお祈りいたします。
はじめまして。
私、新潟市で『寺子屋ありがとう』という教室を主宰しています、岸本達也と申します。
スマイルファームさん、安達様のご好意により、
今月からこちらに毎月投稿させていただけることになりました。
どうぞよろしくお願いいたします。
私どもの教室、『寺子屋ありがとう』は、6年前にフリースクールとして立ち上げました。
当時は主に、不登校、非行、成績不振でお悩みのお子さんを対象とした教室でした。
最近は学習・心的な面の効果を期待され、入会して下さるケースが増えました。
現在は幼児教室・学習教室・思考力教室・フリースクールとして運営しています。
幼児から大学受験生、そして学びなおしたいという70代の方が通って下さっています。
よく取りざたされる、昨今の子どもたちの問題。
「昨今の」
今はじまったことなのでしょうか?
時が経つのは、本当にはやいですね。
私が学生だった頃、今から30年ほど前になります。
当時の子どもたちの問題は校内暴力、家庭内暴力でした。
さらにその前、私の親の世代では、学生運動がそれに当るのかも知れません。
苦しく感じることに、見て見ぬふりをしたり、他に押し付けることができず、しっかり向き合ってしまう。
その結果、動けなくなることが不登校。
自分を抑えられなくなった状態が非行・問題行動です。
非行・問題行動については迷惑を受けている方もいらっしゃいますので、
そのままよしとするものではありませんが。
ただ、不登校、非行・問題行動という状態。
いずれも苦しみをなんらかの形で表現し、訴えている子ども達のありようです。
違和感を持てる豊かな感性と、それに向き合い表現できる勇気と力があってこそ。
私はそう受け止めています。
話が変わりますが、
この度の震災以降、みなさまの周りに直接被災したわけでもないのに、苦しんでいるお子さんはいらっしゃいませんか?
今、私どもの教室には苦しさを訴えてくる生徒が何人かいます。
震災直後、連日地震の情報だけを繰り返し発していた、マスコミ報道のありようが一因かと思います。
感性豊かでなにかを感じやすく、それを他人事とできず、我がこととしてしまう。
向き合ってしまうことで、恐怖を感じてしまう。
なにもできない自分を責めてしまう。
自覚がなくとも、今はほとんどの人がなんらかのストレスを抱えてしまっているようです。
これは子どもに限らず、大人にも言えることです。
もちろん、情報収集は大切なことですが、大人も必要以上にマスコミ情報に触れ続けないことが大切です。
いつも通りの時間を意識して持つこと。
お子さんには、情報に触れるだけで、本人も気づかないまま苦しんでしまうことがあると伝えること。
大人もそう認識すること。
不安を感じているお子さんは一人にせず、誰かがそばにいてあげること。
そのようなことが有効です。
そしてなにより、子どもたちに安心感を与える一番の方法は、大人が平常心で、穏やかな気持ちでいることです。
これらの情報、既に耳にされている方も少なくないでしょう。
実はこれらの対応は、有事に感じるストレスだけでなく、今日本の社会全体を覆っている生き辛さに対しても同じことが言えます。
認識できている、できていないに関わらず、なんらかの苦しさを抱えているお子さん、親御さん方。
そんなみなさまに、なにか楽になるものを感じていただけたら。
抱えている問題を打開するヒントとなるものを、お伝えできたら。
そんなことを思いながら書かせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
なお、このコラム。
私からの一方的な発信という形ではなく、読んでくださっているみなさまと双方向のやり取りをしながら、書き進めさせていただけたらと思います。
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